ジャガー・ルクルトが手がけたシンプルな手巻きモデルをご紹介致します。ほぼ同じ仕様でイギリスの空軍に納入されたモデルも存在していますが、本商品には軍用時計である事を示す刻印が裏蓋に見当たりません。また、主に北米向けである「ルクルト」表記である点などから、様々な可能性が推測出来ますが、詳細は不明です。

ケースはメッキケース特有の腐食が出ており、決してコンディション良好とは言い難いのですが、正面から見える部分についてはさほどダメージがないのは幸いといったところでしょうか。文字盤はおおむね良好で、多少は経年変化を感じますが、一方ブルースチールの針は本来の美しい青い色がしっかり残っていますので、全体的にはまずまずの状態ではないでしょうか。

ムーヴメントはジャガー・ルクルトならではのクラシックな雰囲気の粒金仕上げが特徴。最もポピュラーな出車式のセンターセコンド仕様です。ブリッジなど、全体的に多少の細かな傷はありますが、こちらも十分な状態だと思います。いわゆる「ハメ殺し」仕様で、バネ棒を使わない固定式のバーになったタイプ。別注製作したカーフのストラップを装着しています。正式なミリタリーウォッチではないかも知れませんが、雰囲気も良く、また興味深い一本です。

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