名門ロンジンの手がけたクラシックなクッション型の腕時計をご紹介致します。通常は文字盤の12時位置にあるブランドネームがスモールセコンドの上に弧を描くようにレイアウトされている点が特徴。年代物ならではのルックスが魅力の一本です。

ケースは非防水のツーピース構造。英国製の9Kケースが採用されています。全体的に製造年代相応の使用感等がありますが、十分なコンディションではないかと思います。リュウズは交換されているようですが、さほど違和感はありません。特徴のあるクラシックな風情たっぷりの文字盤が最大の魅力ですが、残念ながらクラックがあります。6時から8時にかけてひび割れがあって大変惜しいのですが、12時のみ赤くなっている点やブルースチールの針との組み合わせは年代が古いもの特有のスタイルで、なかなかの存在感です。

ムーヴメントは古いロンジンの手巻き式を象徴する機種のひとつ"Cal.12.68Z"を搭載。様々な仕様が存在する同機種ですが、最も雰囲気のある粒金仕上げになったタイプです。全体的に大変コンディションが良く、気になるダメージは見当たりません。入荷後に当店で整備を行っているため、もちろん動作も良好。精度面でも十分期待出来そうです。ベルトの取り付け部分は固定式になっているため、別注製作したカーフのストラップを装着しています。