Maintenance Report #6
2022.08.21
毎年だんだん暑くなってくると必ずといっていいほどあるのが水がらみのトラブルです。突然のゲリラ豪雨のおかげで気づいた時にはお気に入りの時計が思いっきり濡れていた・・・とか、裏蓋やリュウズ周りから少しずつ汗がケース内部に侵入してしまい、だんだんゼンマイの巻き上げや針回しが出来なくなったり・・・とか。まぁ、いろいろ起こるのがこの季節。少し前にもケース内部に水が入ってしまった時計でご相談がありました。
店頭に持ち込まれたこちらの時計、風防の内側に大粒の水滴が見えます。ずいぶんしっかり水が入り込んでいるのが一目瞭然です。理由をお尋ねしてみるとなんと衣類と一緒に洗濯機で洗ってしまったとのこと。最初は別の修理屋さんに預けていたそうなのですが、2週間くらい経ってから「出来ない」と言われ、返却されたとのこと。そりゃないぜですよね。。。
そこで弊店に白羽の矢が立ったワケです。これだけたっぷり水が入ってしまった場合は出来るだけ早くオーバーホールしなければなりません。まさに緊急事態。ご依頼のお客様が帰られたら、とにかくすぐ作業を始めることをお伝えしてお預かりしました。
水浸しになってしまった場合でもすみやかに対処すれば、ほとんど影響が出ないことだってあります。さすがに海水の場合はちょっとキビシイと思いますが、いずれにしても水がらみのトラブルの場合はスピード命です。万一の際は急いでご相談いただくようお勧め致します。